電車がホームに入ってきます。いつもの山手線のグリーンの車両を期待して目をやると「おや」と、その車体があなたの目を吸い寄せます。車両全体が、公開間近の美術展の作品で埋め尽くされていたり、季節ものの製品の広告になっていたりと、いつもと違う風景が目を楽しませてくれる。
こんな、車両全体を覆うラッピング広告もいまでは珍しくなくなりましたが、それでもいつも目にするたびに新鮮な気持ちになれるところが、この広告媒体のすごさです。
ところで、こうした車両のラッピングはどのように行われているかご存知でしょうか? もちろん、これは塗装ではありません。目を近づけてみないと気づかれないほどに自然ですが、これは約0.09ミリという薄さのなかに、驚異的な機能をもったラッピングフィルムを利用しているのです。