神戸。いい街ですよね。水辺に配置されたオブジェクトがバラエティ豊かで、いつまでも眺めていられます。お腹減ったら中華街とか、三宮と神戸をつなぐアーケードにいけば美味いご飯どころが潤沢にありますし。

そしてバイク好きと鉄道好きと艦船好きなら、

川崎重工業

のミュージアム、カワサキワールドも外してはいけない、死ぬに死ねないし死んじゃいけないと聞きました。

以前から気になっていたし、友人からも「神戸いくなら寄るだろフツー」とLINEが届いたし、仕事に入る前にチラ見して…

ええ、チラ見するつもりが2時間近くじっくりと居座ってしまいました。ここは桃源郷かと。

トラス構造の彩り屋根が美しい神戸海洋博物館。この館内の一部がカワサキワールドとなっています。さあさ、さっそく入ってみましょうか。

館内に入ると船がどーん! コイツはイギリスのロドニー号(模型)ですが、神戸は海、しかも艦船と縁が深い土地。勝海舟の海軍操練所、坂本龍馬の海軍塾は共に神戸・三宮にあったそうですよ。

今は商船建造から撤退状態にありますが、三菱重工の造船所も神戸にありました。川重とともに、ゴツい船を作ってきたんでしょうね。

別料金(カワサキワールドのみの入場券も販売している)ですが、モビリティが好きなら是でも非でもとにかくずずいっと、中に!

まず最初のブースで、川崎重工業の歴史を学べます。なんというかこの会社の新しいもの好きっぷりは、世界中の企業を一列に並べてヨーイドンしても、10位以内には入るんじゃないかなあ。先鞭のつけっぷりがハイペエエエスです。

1906年。国産初の潜水艇・第六型潜水艦を建造します。アメリカのホランド級第一型潜水艦を基にした船体だそうですが、そのホランド級は世界中で大人気だった様子。潜水艦・潜水艇は世界を震撼させたことが伺えます。

1908年。通報艦・淀を建造。兄弟?姉妹?に最上がいますが、最上型重巡洋艦の最上ではなく、淀型通報感2番艦の最上のことだって。

1912年。大型艦船を手がけるようになったことから、ガントリークレーンを導入します。解説には「「榛名」の建造を一時延期までして新造した〜」とありまして。そうか、戦艦榛名は神戸生まれだったのか。

1911年。民間初の蒸気機関車6700形式第6704号が走り出します。

1926年。全金属製飛行機・川崎 八七式重爆撃機がロールアウト。ドンガメというニックネームもあったそうですが。

1943年。初の国産ジェットエンジンを使ったラムジェット「ネ-0」の飛行試験にチャレンジ。

1969年。実用最高深度600mの潜水調査艇しんかいを開発。伊号第一潜水艦も手がけていたし、1971年にはうずしおも作った川崎重工業。潜水艦もお手の物といったところでしょうか。

初物以外にも、インパクトのある車両などを作ってきましたよ川崎重工業さま!

満州鉄道のあじあ号! 流線型のカバーがつけられた空力特性に優れるパシナ形蒸気機関車で、新幹線に通じるものを感じます。

蒸気機関車といったら、このデゴイチを思い浮かべる人も多いのでは! 日立製作所や三菱重工業でも作られましたが、生産数は川崎重工業が一番多いみたい。そして当初は貨物用だったんですね。

川崎重工業生誕120年記念として復元されたよね飛燕!

2018年にリニューアルオープンする、岐阜県のかかみがはら航空宇宙科学博物館で展示される予定だって。見に行かなくちゃ。

そして銀河超特急999号です。300万コスモ馬力のすごいヤツです。さあ行くんだ〜その顔をあ〜げて〜♪

この改D52形こと、C62の製造にも川崎重工業は関わっていたとは。D51、D52もマッシブなフォルムですが、C62はさらなる重量感。やばい。模型が欲しくなってきた。

日本の鉄道史におけるターニングポイントといえばここでしょう。以前は機関車が客車を引いて走る編成でしたが、電気機関部を客車に組み込んだ特急列車はこの20系(151系)から始まったそうです。ボンネットがどーんと突き出たスタイル、憧れました。

今でも思い出します子供の頃。正月とお盆は埼玉から父の生家がある新潟に行っていたのですが、急勾配に対応した161系かな?181系かな?いずれかの特急ときに乗ることがあったんです。

165系の急行佐渡に乗った時もそうでしたし、1982年からの上越新幹線乗車時も同様でしたが、盆暮れ正月ゆえに乗車率が高いこと高いこと!座席に座れた思い出はほぼありません。連結部やデッキならいいほう。座席横の通路で体育座りや、座席の肘掛けに座る人も続出するなど、まーすごかった。辛かった。

でも、特別な列車に乗れるという喜びが優っていたなー。

0系ですよ。新幹線ですよ。夢の超特急ですよ。東京−大阪がたったの4時間!アタマがフットー間違いない案件に決まってる。

出張族だった父親が0系に乗った時の写真を見せてくれた時には、子供心ながら殺意が。大人って汚い。そんな汚い大人に僕もなりたい。

実際に乗ったら、速いは静かだわ、逆に呆気なく感じてしまったような。いい旅チャレンジ20,000km派としては、当時から在来線最高だったのかも。

200系、100系、500系、700系、E4系に山梨のリニアモーターカーまで! 日本の高速輸送技術を編み出し、支えてきた企業なんだな川崎重工業って。

すでに気付きがいっぱい。歴史コーナーだけで1日過ごしたい。だって橋も作っているんですよ彼ら。

元造船部門だったという解説員のおっちゃんが「うちはなんでもやるんだよねー。一番にはなれないんだけど」と笑いながら説明してくれたのが印象的。そ、そうなの?

バイクからカワサキの存在を知った(鉄道スキーの頃は製造会社まで見てなかった。普通の乗り鉄だったので)身としては、突破力でトップでしょうという印象を抱いているのですが!

で、ここから実車コーナーとなります。

まずは現代版H2のスケルトンモデルからの展示。エンジンをフレームとして使うという発想は古くからありましたが、こうしてみるとすごい。そこ支えるだけでいいの?という驚きが脳にしみ込みます。

バリエーションモデルのH2Rは時速400kmを達成。市販車両でコレですよ。

Y2Kの402km/hとダッジ・トマホークの670km/hは眉唾なところがあるからなあ…。コイツがトップ張ってると思うんだけどなあ…。

アメリカン、ヨーロピアンに対して、日本のバイクのアウトラインといったらコレでしょうね。Z1でしょうね。

ホリゾンタルなフレームワークを用いる欧州的ですが、ホンダのCB系と同じくゴツいエンジンブッコムあたりが日本的で。ターゲットは北米市場だと聞きましたが、まだ道路事情がよくなかった70年代にこんなモンスターを作って売っちゃうんですからカワサキまじエンジニアファーストすぎる。

KR500のアルミタンクが、もーね! こういうマテリアルむき出しのでかいパーツには頬ずりしたくなる。

古いモデルですが、このB8Mがかっこいい!

ベースモデルのB8はこちら。これもいいスタイルなんだけど、B8Mの走りに特化したスタイルが素敵すぎて。シェフ、ここにコース料理運んでくれない? 日本庭園見るより、よほど和めますって。

この、ね。タンクとフレームとカウルの合いが、ね。

こちらはZ第2章、Z1000系。Z1に負けず劣らず人気あります。Z1はセクシー路線だけど、こっちはまさに男・カワサキ。

80年代のバイクブームってほんとすごかった。

僕はちょうど高校時代で、卒業と同時にホンダのVFR400R(プロアーム)を手に入れましたが、スタイリングがレーサーそのものなんですよ。こちらのZXRも同じ路線。ぶっといアルミフレームにレーシーなカウリング。こんなレーサーにしか見えない車両が、街中も高速も峠も埋め尽くしていました。

バイクのブースが終わると見えてくるよ! 0系が!

ボンネットを見上げてみましょう。懐かしい。万世橋の旧交通博物館の香り。エミールにも似てる感。

ずすいと寄ることもできるよ! 

客室もあるよ! 最初期のものではなく、三人席も回転できるバージョンです。

そうそう、肘掛けの部分に引き出し式の灰皿があったんですよね。時代を感じるなあ。

運転席も広々。視界も良好。1964年に設計された車両とは思えない合理的な作りで、逆に2008年まで営業に使っていたことにもびっくり。これは1985年製造の車両とのことですが、運転席はリニューアルしていったのでしょうか? 調べてみると、そっか、ATC-NSは0系には導入されなかったのか。

カワサキワールド、展示スペースは決して広くありません。

しかしこれでも写真を厳選したほど、コンテンツは盛りだくさん。神戸旅行にあわせて、ぜひ行ってみてください!

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