いやあ、楽しかったです。
このイベントを取材させていただいて半年ほどだと思いますが、こんなに笑ったのは初めてじゃないでしょうか。
イベントや対バンなどでパフォーマンスをぶつけ合うことはあっても、同じステージ上でトークのみをする機会などアイドルにはほとんどないはず。未経験の化学反応によって新たな魅力がヲタクの前に披露されるのは、本当にこのイベントならでは。まさに、取り合わせの妙です。
誰が呼んだか「推しが増えるイベント」とはよく言ったもので、今回もまた推し増しを余儀なくされたヲタクの皆様が多かったことでしょう。
今回の出演者は
毎回、絶妙なバランスの人選がこのイベントの面白いところなんですが、今回はとにかく出演者の強烈なキャラクター性が際立つ回となりました。
切り込み隊長は、虹コンの蛭田さんとピクミクのTOWAKOさん。このアイドルモンスターの破壊力たるや!何回かライブパフォーマンスを拝見したことはあったのですが、まさかこんなキャラクターだったとは思いませんでした。こういう素敵な発見があるのもこのイベントの面白いところです。
今回は、ここにイコラブの佐竹さんが強烈なアイドル好きアイドルとして参戦。ギリギリ発言の連発して会場から数々の爆笑を誘っていました。
出演者の半分が「暴れん坊」だと、真面目なキャラも一層引き立ちます。
正統派然としたルックスの涼掛さんもアイドル好きとしてトークの波に乗り、本格派ダンスボーカルユニット「CHERRSEE」のMIYUさんはとてもしっかりしている反面、大阪人らしく実は一番笑いがとりたいんだと心情を吐露。
ラストアイドルとして過酷な企画を潜り抜けてきた間島さんも、このイベントの緩さとのギャップから伸び伸びとしたトークを披露されていたように思います。
相変わらず、エピソードトークで個々人の魅力を掘り下げ、気づけば2時間が過ぎているというのがこのイベントの恐ろしいところ。とはいえアイドルを審査するのではなく、心底アイドルを愛でるためのイベントなので、これでいいのです。
では、それぞれのトークで気になったところをお伝えします。
佐竹のん乃
趣味は「映画鑑賞」と普段は言っているという佐竹さんですが、実は百合アニメ&百合漫画が今の趣味なんだそう。特に『推しが武道館いってくれたら死ぬ』にハマっているとのことで、かなり踏み込んだ内容の話も飛び出しました。それこそ「ヲタク特有の~」といった語り口で、書くのが憚られる・・・ほどの内容ではないかもしれませんが、司会の吉田アナが「趣味は映画鑑賞です!」と思わずカットインするほど。
イコラブに入ってから「百合」に開花したと語る佐竹さんは、「可愛い女子のちょっと汚いところが好き」という驚きのちょい足しプロフィールを披露。メンバーの野口伊織さんの靴のニオイをこっそり嗅いでいるというカミングアウトには、会場も大盛り上がり(笑)
その他、年少の参加者の可愛すぎる発言には「なんだろう・・・生んだ」、また「顔面国宝に囲まれいて辛い」、「女の子がいたら、それはもう百合」、「女の子を見守る木になりたい」など数々の名言を残されており、そのお言葉の数々はTシャツにしたいくらいでした。
涼掛凛
イベント数日前にグループ卒業を発表していた涼掛さんでしたが、「天然ポエマー」という自己紹介通りのふんわりとした雰囲気を終始醸し出されていました。
特技は「即興五・七・五」とのことでお隣の佐竹さんに「大好きな 君と一緒に アイラブユー」とアイドル全開の萌え川柳を捧げた涼掛さん。一方で、間島さんには「美しき 黒髪ストレート アイラブユー」。字余りであるどころか、アイラブユー被りしていましたがこういうスタイルと言いますか本人のキャラクター込みで考えると、これはこれで可愛らしかったです。
起こされるまで12時間以上ずっと寝ていられるという特技と同時に、無限に側転ができるというスバ抜けた身体能力エピソードも披露。小学校の際、側転の連続記録が37回だそうで、友人の静止が入らなければまだできたというから驚きです。
なお余談ですが、7歳まで大阪に住んでいた彼女のお家で作るたこ焼きは、生地の味を楽しむためにソースを付けない派。京都出身である私の家でもたこ焼きはソース無しでした。
MIYU
本格的ダンス&ボーカルグループで活躍するMIYUさん。普段はバキバキのK-POPを踊りこなすスタイル抜群のお姉さんであり、飲食物の注文も、「椎茸のジューシー肉詰めフライ」と「緑茶」という落ち着いたものでした。
また、寮では和室を選択し朝晩には自ら抹茶を立てる、打ち上げじゃ定食屋か蕎麦屋を希望するという圧倒的な「ちゃんとしてる」感。
披露されたプロフィールはアイドルとしてどこに出してもケチがつきそうにないパーフェクトなものでしたし、このイベントならではのコンテンツ「ちょい足しプロフィール」で話された「動物の変わったところが好き」というエピソードも、結果としては聴衆の共感をガッツリと得てしまう結果に。
ライブパフォーマンスとは裏腹に笑いがとりたいという大阪人気質と、生粋の真面目さがせめぎ合うギャップに、身悶えるヲタクは少なくなかったことでしょう。
蛭田愛梨
天真爛漫にして天衣無縫。
最年少15歳の蛭田さんは、このイベントが生んだアイドルモンスターの1人でした。
イベントの趣旨通りとはいえ、強烈にヲタクから甘やかされる様子は、もはや接待レベル。吉田さんからもさすがに「甘やかしすぎ!」と指摘が入るほどでした。
つたない日本語を指摘され「日本語向いてないかもしれない」というコメントからの「何語ならいける?」という質問に対して、返された「擬音語」という答えは、今後のこの類の質問に対する絶対的な正解となることでしょう。
趣味は、お昼寝。高校に入ってから好きになったということで、あまりに寝すぎた結果、夕食を食べ損ねお菓子を食べてまた寝るという日もあるんだとか。目覚ましが聞こえず、いつもギリギリで起こされるそうですが、それでも何故か、仕事となるとしっかりと起きれるというプロフェッショナルな一面も垣間見ることができました。
あらゆる言動、彼女の全てを甘やかす過去最高の激アマ聴衆のおかげか、伸び伸びとした雰囲気と弾ける笑顔でお話されていたのが印象的でした。
逆にステージ上ではどんなパフォーマンスをするんだろうと、気になった方も多いのではないでしょうか。
TOWAKO
蛭田さんと今回の最年少組を形成したTOWAKOさん。取材でもインタビュアーが困るくらいにお話が苦手ということでしたが、いざイベントが始まると随所でそのキャラクター性を存分に発揮。
事務所の先輩である浜辺美波さんの映画が好きだが、内容は覚えていないという天然っぷりを見せつけたかと思えば、声帯模写とも言える本格的なヒグラシのモノマネを披露し、技巧派であることも垣間見せます。
しかし、会場が期待していたのはやはり「甘えること」というアイドルらしい特技だったことでしょう。隣の間宮さんに対する「私、欲しいものがあるんですけどぉ」というド直球な甘えっぷりには驚かされると同時に、会場は得も言われぬ柔らかな雰囲気に包まれたのでした。
その他、ことあるごとに可愛らしさの共鳴を見せたTOWAKOさんと蛭田さんの最年少組には、会場のみならず壇上のお姉さんアイドルたちもメロメロに。
集まった聴衆から、これでもかと甘えに甘やかされたTOWAKOさんと蛭田さんの自由奔放ぶりは、今回の大きなハイライトだったと思います。
間島和奏
冒頭に「アイドルに無理をさせるのが嫌い」だと語った間島さん。その厳しさを常に世に提示してきたグループ所属だけに、言葉の重みが違いました。
厳しいことは一切なく、アイドルを甘やかすことがテーマである「渋谷LOFT9アイドル倶楽部」を、間島さんは「私が求めているのは、この緩さ」だと喩えられました。そのうえ、飲食がついているなんて最高だと(笑)
『ちはやふる』に影響を受けから中学二年生から始めた「競技かるた」は、特技と言うだけあってなかなかの腕前だとか。一方で同じく特技に併記している「中国語」は自己紹介ができる程度なので嘘といっていいレベルとのこと。番組の企画でなぜか特技認定され公式プロフィールに記載されたというから、それもラストアイドルらしいエピソードかもしれません。
ちょい足しエピソードとしては、「ゆで卵を食べるのが苦手」というのが特筆すべきものでしょうか。その理由はなんと「ひよこが生まれていたらどうしよう」というもの。確かに東南アジアには孵化直前のアヒルの卵を加熱した料理がありますが、彼女は「自分で無精卵と確認していないから」というのが不安の根底にあるそうです。だったら生卵だって同じだろうという気がしないでもないですが、ツッコミどころを残したエピソード展開はバラエティ向きだなぁと感じました。
今回もエピソードトーク100%で終わった「渋谷LOFT9アイドル倶楽部」。
普段はライブパフォーマンスでしのぎを削っているアイドル同士が、壇上でクロストークを繰り広げるというイベントはそうないと思いますし、毎回必ず新たな発見があることは保証できます。
またイベントの性質上、飲食と特典会の売り上げがアイドルにしっかり還元されるというのもヲタクにとっては嬉しいところ。参加のし甲斐があるというものです。
次回は2月17日開催予定
出演者は佐保明梨(アップアップガールズ(仮)) ・寺坂ユミ(純情のアフィリア)・ 田崎礼奈(notall)・ SAE(Party Rockets GT)・ 太田里織菜(愛乙女☆DOLL)が決定しており、追加出演者も今後発表される予定。
前売りチケットは以下のURLにて発売中ですので要チェックです!
▼https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/139072
2/17(月)「渋谷LOFT9アイドル倶楽部vol.13」
【出演】
佐保明梨(アップアップガールズ(仮))
寺坂ユミ(純情のアフィリア)
田崎礼奈(notall)
SAE(Party Rockets GT)
太田里織菜(愛乙女☆DOLL)
※追加出演者あり。
※前売りチケットは2/1(土)12時~e+にて販売開始。
詳細は→https://t.co/YKrV93j3O3 pic.twitter.com/5SW3OAPbJo— 渋谷LOFT9アイドル倶楽部【公式】 (@l9_idol) January 31, 2020