アイドルの楽曲なんてオマケだと思っていた時期がありました。アイドルは歌が上手い必要なんてないし、見た目が可愛ければ良いのだと。

しかし「個性」が可愛さを上回る評価基準に置き換わってからというもの、そして数多のアイドルたちを知れば知るほど私の考えは変わってきたのです。

可愛いだけのアイドルは生き残れない。一つのあり方として、楽曲に優れ、そしてそれを存分に表現する力が必要なのであると。

そして、それを体現しているのが「フィロソフィーのダンス」。

通称「フィロのス」、それぞれが高い個人能力を持った4人組です。

彼女たちを語る前に、まずはプロデューサーについて語らなければならないでしょう。

プロデューサーの加茂啓太郎氏はウルフルズや氣志團など数々の人気アーティストを発掘し、アイドルカルチャーにも傾倒する稀有な存在でもあります。

そんな加茂氏が元BiSの寺嶋由芙を手掛けた後に結成したのが、「フィロソフィーのダンス」。

楽曲性と歌唱力が高いアイドルグループを目指してのことでした。

ジャンルを問わず綺羅星の如き才能を発掘してきた加茂氏がプロデュースする彼女たちのテーマは、「Funky But Chic」。

文字通り、ブラックミュージックの印象が強い楽曲が中心です。アイドル界広しと言えども主軸に「Funky」を据えたグループは珍しいのではないでしょうか。

まずは、グループを象徴する楽曲「ダンス・ファウンダー」をお聞きください。

 

「フィロのス」の楽曲を支えているのは、メインボーカルを務めることが多い日向ハル。

赤髪が見た目に印象的な日向ハルは元々アイドル志望ではなかったそうですが、仕事が欲しいと加茂氏に連絡を入れたところから運命が変わりました。

持ち味はソウルフルで力強い歌声で、その歌唱力はアイドル界屈指という評価も。

個人的には大阪☆春夏秋冬のMAINAやBiSHのアイナ・ジ・エンドと比肩するのではないかと思っています。ただその二者とは歌声の雰囲気が違うというか、ソウルクイーンな感じがするんですよね。

一般的にイメージされるアイドルソングとはかけ離れた「フィロのス」の楽曲を体現する一人と言えるでしょう。

 

シンガーソングライターとして活動していた奥津マリリは、グラビア活動も行っています。

ライブ会場がメインとなるアイドルグループにおいて、雑誌等へ活動の幅を広げるグラビア担当が存在していることは、大きなプラス。

素直な歌声で前述した日向ハルとのギャップも面白いところです。

 

グループ内ではもっともアイドルっぽい経歴を持っているのが佐藤まりあ。

モー娘。に代表される王道アイドル好きだった彼女は、フィロのスにおいてもその雰囲気を崩すことなくナチュラルな魅力を放っています。

ビジュアルも王道系だと思いますし、ファン層拡大に繋がる間口を広げている存在ではないでしょうか。

 

十束おとはは、グループ最大の個性派。4代目ファミ通ゲーマーズエンジェルでもある彼女は、アイドル屈指のゲーマー。

ゲーム好きが昂じて、自作PCを組み上げてしまうほど。その詳細はブログに掲載されているので、同スペックのPCを組む事も可能です。推しと同じスペックのPCを使えるって経験はなかなかないのでは!w

いわゆる「アニメ声」の持ち主で、ファンキーな楽曲の中でアイドルらしいアクセントを与えています。最近、パワフルな歌声と個性的な歌声を織りまぜるアイドルグループが増えてきているように思いますね。

 

プロデューサー自らJ-POPリスナーに注目してほしいというだけあって、四人とも安定した歌声を誇っており(ライブでも安定している)、好きな曲でなくても知らない曲でもずっと聞いていられる魅力があります。

楽曲のベースとしてファンクというのがあるので、それが好きな人はもちろんですが、アイドルの楽曲に固定観念を持って聞いている人にもぜひ聞いていただきたい。

きっと衝撃を受けると思います。

日向ハルは「アイドル界のアレサ・フランクリン」ですよ!

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フィロソフィーのダンス(@DFP_2015)さん | Twitter