JR両国駅のホームに立つと、国技館側の一段下がった場所にひとけのないホームがあるのをご存知でしょうか?

ここは「幻の3番線ホーム」と呼ばれる、ふだんは閉鎖されている場所なのですが、ここが7月28日までの期間限定で、味の素冷凍食品の「ギョーザ」発売開始45周年を記念した「ギョーザステーション」として開放されています。

すでに話題になって毎日3時間待ちの行列ができているくらいですが、その様子を取材してきましたよ!

平日の開店は17時からですが、その一時間前にはもう行列ができているという情報を入手して、この日は16時前から並びました。それでもすでに10番目ほどの大人気です。

待っている3番線へ続く廊下はかなりの蒸し暑さ。今回のイベントのうちわをいただいて順番を待ちます。

そして開店!

ふだんは入れないホームだと思うと階段をのぼりながらもワクワクしてきます。

いざ、3番線ホーム! まるで昭和の丸椅子に提灯が並んで雰囲気を盛り上げてくれます。テーブルは4人がけで最大80人となっていますので、行くならば4人連れがよさそうです。

システムは1時間弱の時間制。注文票をもって餃子とドリンクを買いに行きます。まずはスターターセットを頼みますが、飲み物がついて450円という安さ!

というわけで餃子も道具もそろって準備万端です。

ここにきてようやく気づいたのですが、今回の餃子が味の素の冷凍食品「ギョーザ」というのもポイントでした。

油も水もいらない、フライパンの上で焼くだけという手軽さはこうしたイベントにぴったりですね。

というわけで、セルフでどんどんと焼いていきます。テーブルには砂時計も用意してあって焼き上がりの5分を教えてくれます。

焼いているあいだにタレも作っておきましょう。

醤油、酢、中国黒酢、生姜、からしに胡椒。味の素まで置いてあるのにはニヤリとしてしまいます。

そしてこの「ギョーザステーション」のなにがすばらしいかというと、こうして餃子を焼いているあいだも次から次へと総武線が横を走ってゆくのです。

通勤帰りの人々や国際色豊かな観光客たちが珍しそうに見るなか、ビールのグラスを傾けます。

まるでこちら側のホームが違う時代で、なにかの奇跡でこの一瞬だけ時間を越えてつながったような雰囲気です。

そうしているうちに、あっという間に餃子が焼き上がります。

うまく焼けばこのようにパリッと羽がついて本当にこれが冷凍食品?という美味しさです。いや、これは3番線のこの雰囲気だからこそというのもあるのでしょう。

ギョーザとビールと総武線の行き交うホームという体験が合わさっての幸福感なのです。3番線と「ギョーザ」に乾杯!

この日は4人で参戦、追加の餃子もあわせて5パックをいただきました。5分で焼けるから、どんどんと焼きあがってどんどんと食べられるのがいいですね。

気づけばホームは客で満員です。ふだんはさびしいこのホームがこれだけ賑わっているのをみるのも、嬉しい気持ちになってきます。

かつては隅田川の東側の鉄道が集約するターミナル駅として、20本のホームが並ぶ交通の要衝だった両国駅。この3番線ホームはそのなごりを伝える最後の場所なのです。

期間限定。混雑も予想されるのでお早めに!

ギョーザステーションは7月28日までの限定の催しで、この通りの大人気ですので「行きたい!」というかたはなるべく早く行列に並べるように頑張りましょう…。

残り数日、たいへんな賑わいになると思いますが、なかなかない機会ですのでぜひ!当日の行列の様子などは、ギョウザステーションの公式アカウントを確認してもいいと思います。