この際、いらないプライドは捨てます、捨てられます。

簡単じゃないですよね、誰かに頭をさげるのって。

そう、普段は簡単じゃないです。だってプライドがあるから、自分の言い分もあるから、そうやすやすと迎合はできませんよ。

でもね、誰かのためなら、あなたのためなら、頭下げられます。素直に謝りますとも。

その昔、役職ある立場で、とある問題が発生したわけですよ。いわゆる個人情報流出。でもこれが発生したのは前バージョンのシステムでの話でそもそも数年前の出来事。それがメンテナンス時にアクセス可能な状態なのを発見しちゃったわけです。

どうする? 黙っておく?

いやいや、そういうわけにいかんでしょ。ほんの数件、数社に過ぎなかったですけど連絡をとりましたよ。経緯を説明しに普段は着ないスーツを着て、新幹線にのって謝罪にいきましたとも。

そんな時はもうなんというか無我の境地ですよね。向こうもキョトンとしてるわけですよ、実害もなかったし、対応に困っているわけです。そんな中、申し訳ありませんでしたと菓子折りもって頭下げました。はい。

俺は悪くない、でもそういう問題じゃない。会社の役職としての役割があるわけですから。

もしあの時、社内に石田ゆり子がいたら。そしてこの言葉を言ってくれたら。

落ちるなあ、間違いなく。石田ゆり子、最高。