ども。今や数少ない喫煙者のひとり荻窪圭ですが、2016年1月、紙巻きタバコからiQOSに切り替えて1年7ヶ月になります。まだiQOSがブームになる前ですからユーザーとしては長い方だと思います。

そしてこのたび、晴れて新型iQOS(iQOS 2.4 Plus)に移行しました。それを機に、1年7ヶ月使い続けて分かったよしなし事を語らせていただければと思う次第です。

○iQOSは新世代の加熱式タバコ

もう十分周知のことと思いますが、最初にiQOSの基本を少しだけ。

iQOSは電子たばこのひとつとして語られることがありますが厳密にいうと違います。開発したフィリップ・モリスによると「加熱式たばこ」。紙巻きタバコだって火で燃やして加熱してるじゃないかと思わないでもないですが、加熱方法が違うのです。

次世代たばことか新世代たばこと言った方がいいかもしれません。

たばこ葉でできた専用のスティックを燃えないけどニコチンを含む蒸気を発生させる温度に電気で加熱し、それを吸うという仕組みです。

バッテリーと加熱ブレードを内蔵した「ホルダー」に「たばこスティック」を差し込むと、ブレードがたばこスティックに突き刺さり、そのブレードを電気で加熱するわけです。

必要な分だけギリギリの温度(フィリップ・モリス社によると350℃以下)で加熱するので、煙は出ませんし、吸い込んだ蒸気を吐き出すと白い煙のようなものが口からでますが、これはあくまでも蒸気(そもそも燃やしてないので煙はない)というわけです。

このホルダーはポケットチャージャーを使って充電します。

ポケットチャージャーはケース兼モバイルバッテリーと思えばいいでしょう。2段構えなのが分かりづらいのですが、慣れればなんということはありません。

iQOSを1年半使ってわかったメリットとデメリット

まあなんにしろ新しいものにはメリットとデメリットがあります。

最初にそれを語らせてください。

紙巻き煙草からiQOSに切り替えたメリットはみっつあります。

メリット1:部屋が汚れなくなった

これは大きな声でいいたいと思います。

紙巻き煙草の頃は、大掃除で壁を拭くと雑巾は茶色くなるし、窓を拭くと張り付いたヤニがひっかかって難儀しておりました。ヤニで壁が汚れると文句をいわれたものです。それがなくなったのです。

iQOSは煙を出さないので、煙が壁やガラスに付着して汚れることがないわけですね。これは大きなメリットです。

更にいえば、灰がまったく出ません。紙巻き煙草の頃はどんなに気をつけていても灰が灰皿の周りに落ちていたものですが、それがないので灰皿の片付けも楽です。灰皿の前でくしゃみをしても平気です。

これは確実に実感できるメリットです。

メリット2:家族に文句をいわれなくなった

匂いがかなり弱くなりました。少なくとも、紙巻きタバコのように部屋に入ったとたん煙草臭が漂う、ということはありません。かなり近づいてはじめて匂うレベルといっていいでしょう。

副流煙がないのも良さです。

紙巻きタバコは吸ってないときでも、先端から煙が出続けてましたが、iQOSにはそれがありません。

おかげで家族から嫌な顔をされなくなりました。周辺の人へのメリットは計り知れないでしょう。

メリット3:火事の心配がなくなった

紙巻き煙草で怖いのは火事です。家を出るときは煙草の火はきちんと消えているか確認する癖がついてました。

iQOSはそもそも火を使わないので火事の心配がありません。リチウムイオン充電池を使っているのでそこでトラブることはあるかもしれませんが、それはリチウムイオン充電池を使う機器全てにいえることです。

温度もあまり上がりません。吸い終わったら吸い殻を取り出して捨てるのですが、そのまま紙袋にいれても燃えるようなことはありませんし、手で触ると熱いのは当然ですが誤って触ってもやけどするほどではありません。

つまり、家族を含む他人にかける迷惑が激減する、というのが大事な点です。

逆に主なデメリットはバッテリーで動作する電子機器であることに起因します。

具体的には3点。

デメリット1:故障したら吸えない

当たり前ですが、スモーカーというのは吸うのが習慣になってますから、壊れたら直るまで(実際には交換ですが)吸えないのはちとつらいものです。

ホルダーが壊れたことが一度、ホルダーをどこかに落としてなくしたことが一度あり、実感いたしました。

外出先で吸おうと思ったら、ホルダーを家に置き忘れてた事案もありましたが、それは忘れる人が悪いのでしょうがありませんね。紙巻きタバコとライターを買ってしのぎました。

デメリット2:バッテリーは劣化する

これ、意外に言及されてないことですが、電子機器に慣れた人ならすぐピンとくるでしょう。

iQOSは加熱のためにリチウムイオン充電池を電源とします。

リチウムイオン充電池はどれでも長く使っていると劣化します。一般に、充放電を500回繰り返すと、電池の持ちは50〜70%に落ちます。これは化学の世界のできごとですからしょうがありません。

500回で半分に……というと多いと思うか少ないと思うかはひとそれぞれでしょうが、iQOSの場合、1本吸う毎に充放電が繰り返されますから、1日1箱(20本)吸うとして、10日で200回、1年で7,300回の充放電です。劣化分のマージンをとった設計になっているとしても、1年使えばバッテリーの持ちはかなり悪くなると思われます。

iQOS 2.4 plusの説明書を丹念に読みましたら、7,300回の充電可能な設計になっており、1日20本吸った場合は約1年使ったら買い換えを推奨する旨が書かれていました。

体感でも1年ほど使った時点で劣化を感じるようになりました。これは頭にいれておくべきでしょう。

劣化したときはホルダーだけを交換すればよいのですが、それに数千円払うなら、いっそ、全部新型に買い換えちゃえ、その方が面白そうだ、というのが今回iQOS 2.4 Plusを購入した理由であります。

現実的にはホルダーだけを安価にコンビニなどで買えるようにしていただきたいと思っております。

デメリット3:購入にハードル

初期投資が少々でかいです。クーポンなしで普通に買うと約1万円。これはもうちょっと安くなるといいな、とは思います。

あらかじめ、iQOSの公式サイトで会員登録して3,000円引きのクーポンをゲットしておくと7,980円で買えます(2017年9月末まで)。

入手しづらいというのもありましょう。

わたしはたまたま近所のコンビニで在庫の有無を尋ねたら「金曜日に入荷する予定ですよ」といわれたので、その日の夕方購入できました。以前に比べると入荷数は確実に増えてます、と別のコンビニでも聞きました。

住宅街のコンビニは狙い目かもしれません。馴染みのコンビニがあれば予約したり、予約を受け付けてない店であれば入荷日を教えてもらうという手もあります。

少々割高になりますが、Amazonでも出品されています。店舗を回る手間を考えたらこちらで購入する手もあります。

上にあげたデメリットはiQOSに限らず、スマホは故障したら使えないとか、バッテリーが劣化すると持ちが悪くなるとか、電子機器系ガジェットを使い慣れている人なら問題ないでしょう。

今回の記事が迷っている方への参考になればいいなと思っております。

肝心の、紙巻きタバコと比べてタバコとしてどうか、という話やiQOSの具体的な吸い方は後編で。